「いつも食費が予算オーバーするけど、理由はわからない」
「何となく食費を使っているが、今のやり方でいいのか気になる」
そんなふうに思ったことはありませんか?
家計の主軸である食費を安心して使いたいと思っているなら、この記事を読めばヒントが見つかるはずです!
筆者は一人暮らし歴20年以上。限りある収入で満足度の高い食生活を目指して試行錯誤を続けた結果、節約を目指すのではなく価値ある支出を実現することが大切だと気付きました。おかげで今は食費の使い方に迷うことはなくなり、安心して食生活を楽しむことができています。
そこで今回は、節約にとらわれることなく食費管理ができる方法について解説します。
一人暮らしの食費平均は月4.3万円

総務省の家計調査によると、一人暮らしの食料費にかける月平均額は43,276円。
形 態 | 1ヶ月あたり食料費の平均額 |
単身世帯(全体) | 43,276円 |
単身世帯(勤労者のみ) | 44,332円 |
2人以上世帯 | 81,888円 |
こうして比べてみると一人暮らしは割高であり、さらに働いている人は外食などの理由で食費が増す傾向にあるようです。
また、一人暮らしの理想的な食費は手取収入の10~15%と言われており、下記が目安となります。
- 手取収入 30万円 ⇒ 食費 45,000円以内
- 手取収入 20万円 ⇒ 食費 30,000円以内
実際は年齢やライフスタイルなどによって変動します。もし食費についてあまり考えたことがなければ、これを基準に増やしたり減らしたりして、自分なりの目安を一度立てておくと管理がしやすいでしょう。
突発的な外食・中食の費用を見込んでおく

「食費を月〇万円に抑えたいから、毎日自炊しよう!」と思っていても、結果的に予算オーバーしてしまうことがありますよね。それも1度きりではなく、毎月のように…。
そもそも「毎日自炊する」という食生活は、本当に自分のライフスタイルや価値観に合っているのでしょうか。
この1か月に食べたものを思い出してみると、自分で作っていない食事が何度かあったはず。例えば、
- 社内交流のための食事会
- 気分転換のためのレストラン
- 時間短縮のためのコンビニ弁当
これらは全てムダな出費でしょうか? いいえ、そうとは限りません。その食事をしたことによって楽しい時間が過ごせたり、心が満たされたり、やりたいことができたはずです。でしたら、自分に必要な価値ある出費と考えていいのではないでしょうか。
そうすると、毎日自炊することを前提とした食費予算は無理がある、ということになります。「確実ではないけど月に何度か発生する、価値ある食事」の費用をあらかじめ見込んでおき、この分を加えた食費予算を設定しておけば、安心して使うことができます。
買い物メモを持ってスーパーに行く

気付いたらフラッとスーパーに入っていつの間にかカゴを手に取っている…という習慣はありませんか?これはムダ使いが起きやすくなるので要注意。家に使い残しがあるのを忘れて同じ食材を買ってしまったり、必要のないものを安いからと衝動買いしがちです。
ムダ使いを防ぐコツは下記2点です。
・食材を使い切ること
・献立に必要なものを買うこと
これを実現する手順は、
1. 家にある残り食材をチェックし、使い切るための献立を決める
2. その献立に足りない食材をメモする
3. 向こう数日分のザックリした献立を決めて必要な食材をメモする
4. メモを持ってスーパーに行く
これだけです。ザックリした合計金額を合わせて書いておくとさらに効果的です。
もちろん、メモ以外の商品を買ってはいけないわけではありません。しかし手ぶらでスーパーに行くよりは大幅にムダ使いを防ぐことができるため、おすすめの対策です。
買い物は分散型にする

買い物の頻度について迷うことはありませんか?
節約を考えると、週1回まとめ買いをして、1週間分のお惣菜を作り置きしたり毎日自炊して食材を使い切ることができたら一番理想的です。
しかし、実際には案外難しいものです。毎日同じ生活をしているように見えても、急に予定が入ったり体調や気分も揺れ動くもの。状況によって食べたいものは変わって当たり前。家に買い置き食材があることで安心する日もあれば、逆に生鮮品などが重荷に感じる日もあります。
急な予定変更や気まぐれの余地を残すため、
- 1回に買うのは最大3日分
- 買い物は週2~3回に分ける
これが節約と満足感の間を取った無難な策と言えるでしょう。
忘れてはいけない嗜好品のコスト

ビールやおつまみ、チョコレート、アイスなどはよく買いますか?
食費の管理がしにくい理由の一つが、お酒やお菓子などの嗜好品です。
野菜やたまごの値段は気にしますが、嗜好品はそこまで気にしないものです。趣味性が高いので高価格帯を含めた多くの商品がスーパーにも並んでいます。「節約している割に食費が高い」と違和感がある場合、嗜好品のコストを見逃していた可能性があります。気分しだいで大量消費することもあるので、1つ1つはそれほど高くなくても積み重なれば結構な出費になります。
お酒やお菓子は日常に安らぎや満足を与えてくれるものですから、自分にとって必要な価値ある出費なのであれば、思い切って食費予算を上げてみるとスッキリ納得するかも知れません。
まとめ:食費はこうして管理する
食費を管理するには、自分がどんなことにお金を使いたいと思っていて、どんなことを削ってもいいと思っているのかを知ることが大事です。
先に述べた4つのモヤモヤから予測される「価値観」と「食費管理の方向性」については、例えば下記のように考えることもできるでしょう。
【モヤモヤ】 | 【隠れた価値観】 | 【増やす】 | 【減らす】 | |
1 | 自炊が続かないため 節約できない | 弾力的に食事形態を選びたい | 外食費 | 食材費 |
2 | スーパーで余計な買い物を してしまう | お得感や新商品に ワクワクするのが好き | 食材費 | 外食費 |
3 | まとめ買いで節約したいけど うまくいかない | 新鮮な食材にこだわりたい | 買い物の回数 | 大容量の食材 |
4 | 嗜好品がやめられない | 息抜きの時間を 大切にしたい | 食費の趣味枠 | 外食費 |
自分の価値観を反映した食費管理を行うことによって、モヤモヤを減らし、納得し満足できる食生活を実現するヒントになれば幸いです。
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